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( 少女を庇って植物妖怪に捕らわれた悟浄を救出した後の戦闘シーン )

悟浄 「 八戒、なんか方法ねえの?」
八戒 「 そんなこと言われても ・・・。な ・・・!
     あれ狙うってどうです?なんか弱点っぽいし。」
悟空 「 いいの~?そんなんで~?」
悟浄 「 八戒のそのカンに賭けようじゃないの。」
三蔵 「 ギャンブラーだからな、奴は。」

     - 幻想魔伝 最遊記
         第14話 『 Sweet Client ふたりの約束 』 -


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初期の頃の最遊記には、苦戦する戦闘シーンというものが殆ど無く、大抵
軽快なBGM ( FOR REAL のアップテンポ・バージョン ) が一周する間に
余裕で勝利を収めてしまっていました。
これも、そういった戦闘シーンの一つですが、戦闘に迫力が無かった分、
ギャグやおふざけが多かったような気がします。
ここでも、八戒が 「 なんか弱点っぽいし。」 という物体を攻撃させるという
とんでもない方法で、悟空に呆れられながらも敵妖怪を倒しています。
痛快ではあるけれど、良く考えたら、随分と好い加減な戦闘でしたね^^


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ところで、ここでの御注目は何といっても 「 笑う三蔵法師 」 ・・・ 三蔵の
笑顔に尽きるでしょう!!
初期の物語では、三蔵は後で描かれるほどには気難しい人物でなく、
悟空の我が侭にも折れてやったり、冗談を言ったりもしていました。
わたしの印象では、原作が 「 カミサマ 」 に入った頃からどんどん気難
しくなっていったような気がします。

後にそうなる ・・・ という意識でも働くのか、アニメ 「 幻想魔伝 最遊記 」
においても、最初から笑う場面は押さえられていたようでしたが、わたしの
知っている範囲では、この回と、第10話 『 Fake the Face 偽りの救世主 』
でも、やはり屈託無く笑っていました。

まぁ、悟空だけは常に変わり無く、八戒には無条件の信頼を寄せている
ようですね。
「 いいの~?そんなんで~?」 とおかしな顔をしては見せますが、悟浄
相手の時のように罵りはせず、一応従ってしまいます。
何故か悟空は、天ちゃん / 天界悟空 の時代から、疑いを差し挟む余地
の無い信服を八戒に対して保ち続けているようです。
 
 
 
 
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語り 「 ・・・ 数々の刺客との壮絶なる闘い。
     そして ・・・ 宿敵紅孩児との決戦にも何とか勝利した
     三蔵一行。
     しかし、西方より最強の刺客が送り込まれようとしていた。
     その名は ・・・。」
李厘 「 李厘ちゃんどぇ~~す♥ 」


     - 幻想魔伝 最遊記
         第25話 『 Tomfool!Tomboy! 戦慄の刺客!』 -


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はい、お待たせしました! 「 李厘ちゃんどぇ~~す♥ 」
これぞ名台詞というか、定番ですね^^
このところ、名言集 ( http://akira1.blog.shinobi.jp/Category/0/ ) の方
には、深刻な場面が多かったので、息抜きに登場させてみました。
実際には産みの母親から、実験材料として利用されそうになっていたり
と、深刻な状況にいるようですが、それでも兄の紅孩児を無条件に慕う、
健気で明るい少女として描かれています。

以前に、悟浄と八戒の間で、李厘を悟空に比較して、
「 ありゃありゃ!あいつら、行動パターンが一緒だぞ。」
「 紅孩児より、悟空の妹と言った方が、しっくりきますねぇ。」

( 第13話 『 Crude Counterfeit 死を呼ぶ果実 』 )
という会話がされていたように、性格的には悟空の対照キャラのような
扱いです。
当然、「 腹減ったぁ~~!」 もアリという、豪快な女の子。
最遊記随一の癒し系キャラと呼べる存在です。

そして、何より凄いと感じてしまうのは、三蔵一行が艱難辛苦の長い旅の
果てに辿り着く筈の吠登城から、日帰りで攻撃にやって来るということ!
ま、何かと矛盾の多い最遊記ですから、その位でめげていては楽しめ
ません ・・・ よね ・・・ ?
 
 
 
 
前々回の 「 気にするな (1) ~ 良く見ろ、俺は死んだか?~ 」、
前回の 「 気にするな (2) ~ 馬鹿猿ぅ~っ!!!~ 」 の続きです。
( 気にするな (1) http://akira1.blog.shinobi.jp/Entry/415/
  気にするな (2) http://akira1.blog.shinobi.jp/Entry/442/

今回は 「 三者三様 その3 」 として、 「 八戒編 」 をお送りします。
( ぜってぇ、そう名乗るような立派なモンじゃないって!)

台詞の抜書き部分の異様な長さに対する 言い訳 理由は、前々回・前回
と同じですので、主旨共々、前々回の前置き部分を参照して頂ければ
幸いです。


■■□―――――――――――――――――――□■■


( 暴走した悟空を止めたことで、更に重体に落ち込んだ三蔵が意識を
取り戻し、悟空にもそれが告げられるのだが、誰よりそれを待ち望んで
いたにも関わらず、いざとなると逃げ腰になる悟空 ・・・。)

八戒 「 あ~あぁ、静かにして下さいねー、隣にまで聞こえて
     ますから。 三蔵、目を覚ましましたよ。」
悟浄 「 ほ~、そんじゃ生臭い面でも拝みにゆくかぁ!
     ・・・ って、逃げんな、猿!」
悟空 「 やだよ、放せよぉ! 三蔵、ぜってぇ、無茶苦茶、
     激、怒ってるモン。 どんな顔して会えばいいんだよう!」
悟浄 「 ったく。さっきまで人一倍心配してウロウロしてたくせに!」
悟空 「 だって ・・・ 」
八戒 「 三蔵だってそこまで心の狭い人間じゃぁないですよ。
     多分!」
悟空 「 だってぇ ・・・ 」
八戒 「 だからって、このままで良いんですか?悟空?」
悟空 「 え? ・・・ それは ・・・ 」

( 2人に促されて三蔵に向かい合った悟空だったが、八戒の予想とは
大違いに、三蔵から思い切り怒鳴られ、ハリセンを振るわれる羽目に!
溜まりかねた悟空が八戒の所に逃げ戻り、目に涙を溜めて訴える。)

悟空 「 八戒~~!!全然ココロ狭くなくないじゃんかよぉ?」
八戒 「 だから ・・・ 多分って付けたでしょう?」


     - 幻想魔伝 最遊記
         第22話 『 Devastation 闘いの果て 』 -


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前回の三蔵編と同じ箇所から、話し始めています。

八戒は全編を通して、悟空に良くアドバイスをする人物ですが、その手法
は、他のメンバーや、世間一般とは、多少異なっているようです。
相手が子供の場合、平易な言葉を選んで、優しい口調で話し掛けはする
のですが、内容に関しては、相手が子供だという容赦を、ほとんどしよう
としません。
相手が子供であれ、是は是・非は非とはっきりさせ、そのことに妥協する
気は無いが、それを踏まえて助けを求めるなら、幾らでも手を貸そうと
いった姿勢を貫くようです。
自身も孤児として育ち、子供の時から現実の苦さを知っていたであろう
八戒には、相手の性別や年齢を理由に物事の是非を歪めてやることが
本当の親切とも言い切れないと、よくよく分かっていたのでしょう。

そういう厳しさを持ち合わせているためか、相手がかなり深刻な事態に
陥っている時でさえ、八戒のアドバイスには、殆どそれはこうです、と
いった解答や、この場合にはこうなさい、という命令が出て来ません。
常に、本人の希望を聞いた上で、「 それで良いんですか?」 と再考を
促す形を取り、自らの意見も精々が、「 こう考えたらどうです?」 という
提案としてしか示されないようです。

また、そのアドバイスを受けて行動した結果が不首尾であっても、同情
したり、気の毒がって、自分で代わりのものを用意してやったりも、余り
したがりません。
不首尾など、この先も幾らでも起こり得る、とでも言いたいのでしょうか?

この回では、それ以前に、三蔵が銃を投げ捨てているところを目撃して
いるため、何だかんだ言っても、三蔵が悟空を見捨てはしない、という
答えが見えていたという要素もあるのでしょうが、逃げ戻って来て抗議
している悟空に、平然と、多分を付け加えた ・・・ などと言ってのけます。

そう言えば、八戒は自身についても、良く 「 これは僕の意志です。」 と
言い添えることが多い人でしたよね。
相手が、かつての自分と同じように寄る辺が無く、世間から受ける視線も
冷たいものとならざるを得ないであろう悟空であれば、その場の取り繕い
をしてやるよりも、自分の本意に従った正しい判断の出来る方法を教えて
やりたいと思うのでしょうか?


八戒と悟空の間には、常に互いの本心を見抜いた上での信頼関係が
存在するように思えます。
八戒は悟空を、人が言うほどに粗野にも馬鹿にも見ておらず、口に出し
て褒めることこそ無いものの、長い期間を独りで生き抜いてきた悟空に、
彼ならではの、家庭でぬくぬくと育った者には無い強さや独立心を認め、
その点に対しては、強い信頼を置いているようです。

そしてまた実際に悟空は、八戒が期待している通りの強さを持っており、
八戒のこのような乱暴な処方にも良く耐えているとも思います。
いや、耐えられるだけでなく、八戒が自分にとって時々厳しい言い方を
するだけの存在ではないことも、心得ているようです。


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実は八戒は、表面上悟空に対して、自分で考えろとばかりに、「 このまま
で良いんですか?」 としか言ってやりませんでしたが、今回の事件でも、
それ以外のところで色々と画策 (?) もしていた様子でした。


( 意識を取り戻した直後、経過時間や、紅孩児の事しか聞かない三蔵に、
八戒が本来の気掛かりを察して。)

八戒 「 悟空なら悟浄と一緒に隣の部屋ですよ。」
三蔵 「 ふん!」
八戒 「 あれ ・・・ ? 違いました?」

( 微笑んでいる八戒に背を向けて、壁の方に寝返りを打ちながら ・・・。)

三蔵 「 知るか、あんな馬鹿。」
八戒 「 前に僕にこう言ったのは貴方でしたよね?
     足手まといは必要ない、って。」
三蔵 「 馬鹿は俺か ・・・。」
八戒 「 自覚あるなら、少しは大人しくして下さいね。
     迷惑ですから。」
三蔵 「 性格悪くなってねえか、お前?」
八戒 「 あは ・・・ いえ、すみません。ちょっと当たってるんです。
     僕と悟浄ではどうすることも出来なかった ・・・。
     暴走する悟空を前にして、その圧倒的な力に恐怖すら
     覚えました。
     あの時、止めてくれと頼まれたのは、僕なのに。
     出来なかった。そんな自分に腹が立つんです。
     しかも、このことが却って悟空を苦しめる結果になるから、
     尚更 ・・・。」

あくまで客観的な状況の説明だけを受けようとする三蔵の、本音の方に
答え、いきなり、「 悟空なら悟浄と一緒に隣の部屋ですよ。」 と教えて
やったかと思えば、それでも不貞腐れて見せる三蔵に、自分の八つ当り
だと断わり愚痴を垂れるという形をとった上で、暗に今回の悟空の暴走が
一応は歯止めを掛けた上での行為であったこと、頼まれていたのが自分
であったにも関わらず静止し切れなかったことを、三蔵に知らせています。
最後には、悟空が苦しんでいるとも、しっかり付け加えていますよね!

また、立ち上がって隣室に現れた三蔵に対する抗議も、同じように、
本当に三蔵に当て擦りをしているというよりは、悟空に対して、三蔵が
人の禁止令を破ってでも、会いに来てくれているのだと教えたがって
いる言葉のようです。

悟空 「 さ、三蔵 ・・・。」
悟浄 「 飼い主さんの御登場ってか?」
八戒 「 大人しくしてろって言ったはずなんですけどねぇ、
     ついさっき。」

八戒には、こういった表面上の宛先と、聞かせたい人物を違えた言葉が
数多く見受けられます。

そういえば八戒のこの特性は、清潔感覚その他が見る影も無いまでに
違えて描かれている前世の天蓬元帥との、一番の共通項になっている
ようですね。
天蓬時代には捲簾が良くそれを見抜いて、調子を合わせたり、逆にそれ
が天蓬にとって不利なものである時には、邪魔をしたりしていましたが、
その時代から悟空は見抜くの暴くのというよりは、寧ろ隠された善意の
方に鋭く反応を示す子供でした。
日本刀を振るって、自らも返り血に染まった天蓬にすら、「 僕が怖い
ですか?」 と聞かれて、一生懸命かぶりを振っていましたっけ!

他の子供・少年には兎も角、悟空に限っては、八戒のこうした癖のある
分かり辛い見守り方も、問題無く伝わっているように見受けられます。


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おまけですが、一件落着した後の、八戒と宿を借りている家の少年との
会話です。

少年 「 賑やかだね。」
八戒 「 えぇ。すみません。気にしないで下さい。
     何時ものことですから。」

そう言いながら、何時もの言い争いを繰り広げている3人を振り返った
八戒の表情が、穏やかで、心から楽しそうであったのが、何とも印象的
でした。

元々八戒には、今回に限らず、他の3人の他愛ない小競り合いに対して、
よく、「 平和ですね~♪」 と目を細めて笑っている場面がありましたよね?
前世・現世を通じて、メンバー中ダントツで一番血生臭い道程を歩んで
来もし、その血みどろの過去を仲間を得たことによって、一気に赦された
経験を持つこの人に限っては、その不可解な感想も、単なる本音の吐露
であって、あながち皮肉とも言い切れないのではないか?と、いう気が
わたしにはするのです!
 
 
 
 
前回の 「 気にするな (1) ~ 良く見ろ、俺は死んだか?~ 」 の続き
です。( http://akira1.blog.shinobi.jp/Entry/415/
今回は 「 三者三様 その2 」 として、 「 三蔵編 」 をお送りします。
( だから ・・・ んな立派なモンかっての!)

台詞の抜書き部分の異様な長さに対する 言い訳 理由は、前回と同じ
ですので、主旨共々、前回の前置き部分を参照して頂ければ幸いです。


■■□―――――――――――――――――――□■■


( 暴走した悟空を止めたことで、更に重体に落ち込んだ三蔵が意識を
取り戻し、心配し待っていた悟空にもそれが告げられるのだが ・・・。)

八戒 「 あ~あぁ、静かにして下さいねー、隣にまで聞こえて
     ますから。 三蔵、目を覚ましましたよ。」
悟浄 「 ほ~、そんじゃ生臭い面でも拝みにゆくかぁ!
     ・・・ って、逃げんな、猿!」
悟空 「 やだよ、放せよぉ! 三蔵、ぜってぇ、無茶苦茶、
     激、怒ってるモン。 どんな顔して会えばいいんだよう!」
悟浄 「 ったく。さっきまで人一倍心配してウロウロしてたくせに!」
悟空 「 だって ・・・ 」
八戒 「 三蔵だってそこまで心の狭い人間じゃぁないですよ。
     多分!」
悟空 「 だってぇ ・・・ 」
八戒 「 だからって、このままで良いんですか?悟空?」
悟空 「 え? ・・・ それは ・・・ 」

( そこへ八戒の禁止命令を無視して起き上がった三蔵が現れる。)

悟空 「 さ、三蔵 ・・・。」
悟浄 「 飼い主さんの御登場ってか?」
八戒 「 大人しくしてろって言ったはずなんですけどねぇ、
     ついさっき。」
三蔵 「 悟空 ・・・ 」
悟空 「 え?な、何?」
三蔵 「 喉が渇いた。缶ビール寄越せ。」
悟空 「 え ・・・ う、うん ・・・ はい。」

( ビールを差し出す悟空をじっと見詰めている三蔵。 悟空は、三蔵を
マトモに見られず顔を伏せたまま。 やがて伸ばした手を、頭に置いた
ので、「 気にするな。」 とでも、言ってやるのかと思いきや ・・・ 。)

三蔵 「 馬鹿猿ぅ~っ!!」

( と、ハリセンを振り回して、連続的に悟空を叩く。 )

悟空 「 痛ってぇ!」
三蔵 「 何時までも阿呆面下げてんじゃねえよ!
     後先考えず突っ走るなって何時も言ってんだろうが、
     この薄ら馬鹿~~っ!!!」

( 溜まりかねた悟空が八戒の所に逃げ戻り、目に涙を溜めながら
訴える。 )

悟空 「 八戒~~!!全然ココロ狭くなくないじゃんかよぉ?」
八戒 「 だから ・・・ 多分って付けたでしょう?」

( この八戒の言葉を 「 落ち 」 に、この場面は一旦終了。)

     - 幻想魔伝 最遊記
         第22話 『 Devastation 闘いの果て 』 -


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最遊記では超お馴染みの ( 激お馴染みの方が良かったですか?^^ )
「 心配なんかするもんか!」 式の 「 心配 」 と、その体裁を保ち続けた
ままで見せる 「 安堵 」 ・・・ という、お約束パターンの一つですよね。

4人の中でも、三蔵にはこの傾向が最も顕著に認められ、逆に八戒には、
殆ど窺えず、あとの二人はその中間という所でしょう。
少なくとも表面上の容赦する・しないは、対象となる相手によって、ざっと
こういう相関関係ではないでしょうか?

三蔵 → 悟空 絶対思い遣っていると認めない。
三蔵 → 悟浄 絶対思い遣っていると認めない。
三蔵 → 八戒 多少の気遣いは見せ、認めもする。
悟空 → 三蔵 概ね強い気遣いを見せるが、時々憎まれ口も叩く。
悟空 → 悟浄 概ね憎まれ口を叩くが、時々は気遣いを見せる。
悟空 → 八戒 常に気遣いを見せ、指令には絶対逆らわない。
悟浄 → 三蔵 絶対思い遣っていると認めない。
悟浄 → 悟空 概ね憎まれ口を叩くが、時々は気遣いを見せる。
悟浄 → 八戒 言葉は命令形だが、何故かしょっちゅう庇っている。
八戒 → 三蔵 基本的には常に思い遣っている。( 多分!)
八戒 → 悟空 常に思い遣り、年下の仲間として庇ってもいる。
八戒 → 悟浄 大事にしているが、一番頼っている所為か、時々身内と
          して、扱いを後回しにする癖がある。
八戒 → 八戒 特に初期には関係最悪。真っ先に犠牲にしようとする。

・・・ てな、ところで如何でしょう?

あくまで表面上こういう態度を取りたがる ・・・ というお話ですし、根底で
は、4人とも気が合っているようですので、番外編で載せておいた最後の
一行 (いちぎょう) 以外は、全く問題無しのようです。

これを踏まえると、三蔵と悟空の間での気遣いは、三蔵からは、表面上
認めないであり、悟空の方からは、概ね強い気遣いを見せる ・・・です。
であれば、悟空がその意志とは無関係に仲間を殺しそうになって、自身
も傷付き、三蔵が、一応それに静止を掛けるという目的を果たした後で、
倒れて重体に陥ったとなれば、如何にも状況は圧倒的に悟空に不利!
誰よりも心配していながら、実際の回復と同時に逃げ回るしかなさそう
です。

それに対して、悟浄が一見悟空の意志に反して彼を 「 捉まえる 」 という
形を取りながら、その実悟空が本音で望んでいるはずの三蔵との対話に
持ち込ませようとし、逆に八戒が正面から言葉で諭し、勇気付けていると
いう図式が成立していますから、やはり、あの一覧通りだと思って差支え
なさそうですね!

そして、これも最初に書いたように、本音では全員が誰をも失いたくない
と思っている訳です。
ですから、結果は必然的に、心配したことを全く認めない三蔵が毒吐き、
暴力を振るいながら、赦すという形にならざるを得ません。

悟浄と八戒の大人2人の目には、悟空が最初から赦されているのが
はっきりと見えており、再び話すことに何の問題も無いと分かっていた
ものと思われ、悟空にそれだけしかしてやらないのは、寧ろ、三蔵への
気遣いであったろう、と推測できます。
促されたりしたら、とても赦せない三蔵の性格を、当事者の悟空の内心
をも含めて、その場の全員が心得ているとも言えるのではないでしょうか。

何だかんだ言っても、三蔵様は現在恵まれた立場に居るようです!!


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考えてみれば、既にこの時点で、悟空は三蔵に赦されていますよね^^
結局、残る問題は当初から、あの意地っ張り坊主をどうするか ・・・ だけ
だったのでは、なかったでしょうか?

そして三蔵本人さえも、この同じ認識の下で行動しているのではないか?
と思える節があります。
自分が意地を張らずに、あっさりと悟空を赦した場合、悟空に 「 気弱わり
までしているのでは?」 と余計な心配をさせてしまうばかりでなく、元々
落ち込んでいる彼に、更に自責の念を掻き立てさせてしまうと踏んで、
適当に憎まれ役に回ってやったのではないだろうか ・・・ と!

あれだけ派手にハリセンを振るわれたら、多少は相手の気も済んでいる
と感じられ、却って気持ちの負担が軽くなりそうですものね!

少々穿った見方をするなら、三蔵の場合、こういった 「 馬鹿猿ぅ~っ!」
という罵倒で、ある意味、「 誰かのためになんてのは、先ず応えること 」
を実践していたのかも知れません。 ・・・ ここまで言ったら、幾ら何でも
流石に穿ち過ぎでしょうか ・・・ ?
(。・_・。)
 
 
 
 
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原作の漫画は外伝以外、英語版しか持っていませんので、原作の内容
をそこから逆起しした日本語で紹介すると、元と違ってしまうのが嫌だっ
たのですが、それでも以前から、各巻の冒頭に付いている人物紹介の、
悟空の欄にある、他の3人の悟空への関わり方が、短い言葉ながら的を
射て描かれていると感心しており、やはりここで少し触れることとしました。
本来の作者の言葉とは異なっている筈ですが、御了承下さい。

わたしの本では、その部分が、
“ this 18-year-old of superior health is made fun ofby Gojyo, yelled at
by Sanzo and watched over by Hakkai. ”
となっています。
「 この18歳の超健康体は、悟浄にからかわれ、三蔵にわめかれ、八戒に
見守られて育ちました。」
とでもいうところでしょう。

全く以ってその通りだと感じており、何時か一度、その検証(?)を兼ねて
「 暴走 」 という悟空本人が最も嫌がる失敗 ( と呼ぶのも酷ですが ) の
後の悟空に対する三者三様の対応の様子を書いてみたいな、と考えて
いました。

遅れ馳せながらアニメの方だけは、日本製のDVDを買いましたので、
アニメ版の台詞が分かるようになったのを良い機会に、ここから3回に
亘って、3人の台詞を紹介してゆきたいと思います。

台詞の抜き書き部分が矢鱈に長くなっていますが、どれも名言揃いで
削れない ・・・ というよりは、3人が3人とも、幾つかの台詞を考え合わせ
て捉えなければ、「 赦している 」 のか、「 慰めている 」 のか、「 怒って
いる 」 のかすらも判からない、ものの言い方をする為、長く書くしか
なかったという事情によるものです。

ま、この特徴は以前からもそうであったので、ここも既に、充分に名言集
とは掻き離れて、名場面集に変わり果てていますし、この言い訳にも、
何を今更 ・・・ の感がありますけれど!

という訳で ( って、脈絡失くしてるって!)、今回は 「 三者三様 その
1 」 ってことで、 「 悟浄編 」 をお送りします。 ( な立派なモンか?)


■■□―――――――――――――――――――□■■


( 重傷を負った三蔵を助けたい一心で、金鈷を外して紅孩児と闘い、
その後暴走した悟空が、負傷させてしまった悟浄の手当をしている。)

悟浄 「 あいててて ・・・ 痛てえよ、この馬鹿!
     もっと優しく巻けねえのか!」
悟空 「 うるさいなぁ、我慢しろよ、こんくらい。
     そんなに言うんだったら、八戒にやってもらえば
     よかったろう?」
悟浄 「 てめえが着けた傷なんだから、責任取れっての。
     この馬鹿猿!」
悟空 「 いいじゃんかよう、大したことなかったんだからさぁ。」
悟浄 「 肋骨三本も折っといて、何処が大したこと無ぇんだぃ、
     あぁー?」
悟空 「 だから、悪かったって言ってんだろう?」
悟浄 「 ちったぁ反省しろっての。散々暴れまくった上、
     独りで気持ち良く爆睡しやがって!」

( 元々自分でも気に病んでいたことを指摘されたのか、急に深刻になり、
しょげ返って、謝り始める悟空。)

悟空 「 ・・・ ゴメン 」
悟浄 「 ん?」
悟空 「 ホント ・・・ ゴメン 」

( 腕を回して、悟空を乱暴に引き寄せた悟浄が )

悟浄 「 ばーか。マジにすんなっての。
     お前の取った行動は間違っちゃいねぇよ、少なくとも。
     ああでもしなきゃ、紅孩児達を倒せなかっただろうが。
     結果オーライじゃねえか、・・・ だろ?」
悟空 「 ん ・・・ だけど俺 ・・・ 記憶無かったけど、覚えてるんだ。
     手が ・・・ 本気で殺そうとしてた。
     紅孩児だけじゃなかったんだ。
     悟浄や八戒や三蔵まで ・・・。 だから、俺 ・・・ 俺 ・・・ 」

( 気が晴れないどころか、更に落ち込み始めた悟空に、悟浄が頭を
めがけて足を振り下ろした。 )

悟空 「 わ!な、何すんだよ悟浄!?」
悟浄 「 なめてんじゃねぇぞ、こら!
     てめえに殺されてやるほど落ちちゃいねえよっ。
     第一殺されて詫びられるなんざ、真っ平御免だぁ。
     良く見ろ、俺は死んだか?」
悟空 「 ん・・・あ・・・ああ ・・・ 」
悟浄 「 殺せなかっただろ?、ざまァみろォ。
     大体、俺は死ぬなら美人と一緒って決めてんだよっ!
     阿呆面のてめえになんか殺されるかっての、ほれっ 」

( 悟浄がもう一度、頭に足を振り下ろす。 )

悟空 「 痛ってえな、このエロ河童っ!」

     - 幻想魔伝 最遊記
         第22話 『 Devastation 闘いの果て 』 -


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悟浄という人物は基本的に優しい性格の持ち主で、子供時代の自分に
ひと欠片の愛情も見せなかった養母にすら、反発することも無く、寧ろ
何とか気に入ってもらおうとして、せっせと尽くしていた、という経歴を
持っており、異母兄とも関係良好であった程ですが、結果、そのことが
養母を死に追いやってしまった過去を忘れ切れず、人と深く付き合うこと
を拒んでいる ・・・ といった風に描写されています。

八戒や三蔵・悟空との出会い以来、彼らには心を許す ( 八戒には文句
無く。悟空にもそれなりに。三蔵とも、彼にしては。 ・・・ ですが。) ように
なった様子ですが、では、誰にでも或いはどんな時でもそう出来るかと
いうと、それはまた、ちょっと違うように見受けられます。

誰にでも心を許せるようになど、なっていないのは勿論のこと、こころを
許している筈の仲間に対しても、相変わらず、荒ら過ぎる言葉で損をし、
態度の悪さでまた損をする ・・・ を繰り返しているような気がするのです。

態度や言葉遣い等々の表層には全く興味を示さない八戒には、それで
充分としても、悟浄をよく理解している筈の三蔵や悟空にまで、本気では
憎まれることこそ無いものの、しょっちゅう小競り合いを引き起こす原因
となっています。

とはいえ同時に、一見人当たりが良く、軽い付合いなら幾らでも ・・・ 式の
生活を続けてきた上、苦労人で、人の痛みが分かるという長所をも持ち
合わせている悟浄ですから、相手が本当に凹んでいる時、弱っている時
に追い討ちを掛けたりすることが無いのだけは確かなようですね。

暴走する自分を誰より嫌っている悟空が、ちょっとでも弱った気配を見せ
れば、この人の攻撃は直ちに終了してしまいます。
( 精神的なことを言っているので、頭に足を振り下ろしたことは、この際
問題にしないでおきましょう^^ )
いや、他の2人が先々の事を考える所為か、「 それで良かった 」 とまでは
認めていないのに比して、彼だけが、はっきりと悟空の行為を追認して
いるとも受け取れる程に、気前良く悟空を赦し容れています。

わたしには、これがこの人の最大の持ち味だ、という気がしています。
別にアニメにであれ原作にであれ、そういう解説がしてある箇所があった
訳でも無いのですが、養母に 「 お前が生まれて来なかったら!」 と、
行為の善し悪しに関係無く、己の存在自体を拒まれ続けて来た悟浄には、
他人にも同じ思いを味合わせたくない、という気持ちが無意識に働くの
ではないでしょうか?

普段の悪口の応酬の中でなら兎も角、相手が落ち込んでいる場合には、
行為は咎めても、決してその相手の行為の意義や存在自体までは否定
しようとはしない、といった信念が垣間見られる場面が、他にも数多く
あるのも、この人ならではだと思われます。

このことを考える時、「 結果オーライ 」 という通常なら無責任とも取れる
文言も、少なくとも悟浄が相手に向けている時には、行為に対する追認で
あって、自分がされたように相手の存在を否定し、「 お前が居なければ
良かったのに!」 の意に取らせる事態を回避しようとする、彼流の気遣い
の表現ではないのかと思えてくるのです。

それ故 「 殺されかけた 」 という極めて重い事実が、 「 俺は死んだか?」
のような、死んでおればその質問が有り得ない以上、全員必ず赦される
に決まっている、決して何者をも切り捨てることのない、こんな台詞になる
のではないでしょうか?

ま、1300人の妖怪 ( と、実は人間も! ) を殺してきたと打ち明けられ、
関係を持っていた恋人が、双子の姉だと聞かされても、もう2度と八戒に
「 軽蔑します?」 といった質問はさせまいと、決心しただけであったと
いう、とんでもない実績 (?) もあることですし、たかだか自分が肋骨を
へし折られたこと程度、悟浄にとっては大したことでも何でも無かったの
かも知れませんが ・・・ 。

外伝の方の捲簾大将も、似たような気性で、弱っている者、不利な立場
に追い詰められている者を、無条件で庇ってやれる度量の大きさがあり
ました。
悟浄は、前世の性格を一番強く残している人物かも知れません。

また、空き缶を灰皿にするくらいのルール違反には鈍感でも、困っている
者は絶対見捨てられない、といった種類の正義感は常に保ち続けている
ところも、実に魅力的だと思います。
( いや、逆に、本当に怒らせたら、地形をも変えかねない力をぶつけられ
る人が、空き缶の吸殻を気にしているのも、それはそれで面白いと感じ、
好きになれるタチですが ・・・ ^^ )
まぁ、悟浄という人は、度量の大きい正統派の正義漢ということで、こう
いった場合の悟空には、頼もしい兄貴分なのではないでしょうか?

そして、相手に合わせて ・・・ というこの気遣いが、普段の、子供っぽく、
無邪気で、少々うるさいくらいの悟空に向けられる時には、子供と同水準
で喧嘩をし、大真面目に食べ物の奪い合いをするなどという、行動にも
繋がっているような気がしますよね?
 
 
 
 
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「生存者」 ~ 蛙灰皿秘話 ~
 2008/11/11

「憐情」
 2008/10/16

「行くな!」君去りし後裏返し編
 2008/09/21

「風車」
 2008/09/04

「贈物」
 2008/08/27


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