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( 光明三蔵が、江流に 「 玄奘 」 を名乗らせ、三蔵の位を継がせようと
した際の言葉だが、その直後に妖怪に襲われて死亡。
これが玄奘の聞いた、師の最後の言葉、最後の願いとなってしまった。
妖怪に捕らえられた玄奘がその夢を見ている、一種の回想シーン。)

光明 「 江流、三蔵に選ばれる基準など元々無いのですよ。
     私が見定めた13年の時を掛けて、三蔵に必要なのは
     その強い肉体と、それにも増して強い心。
     強く在りなさい。玄奘三蔵法師!」

( 夢から覚める間際、夢に応えるように ・・・ )

玄奘 「 三蔵 ・・・ 俺はあの方と同じ名で呼ばれることで、
     弱い自分を戒め続けて来たんだ。」

     - 幻想魔伝 最遊記
         第20話 『 Sandstorm 流砂の罠 』 -


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三蔵を位として名乗るの継ぐのという設定のおかしさには、そういう物語
世界なのだ ・・・ ということで、目を瞑ることとしておきましょう。

ともすれば他者に奇麗事を説くばかりで、自身は俗物に徹する人物も
多いというイメージのある仏教僧の、精神世界に留まらず、自らの肉体
をも強く保てという教えは、漫画の中の絵空事とは言え、中々卓越して
いると感じたものです。

特に物語初期には、その 「 強く 」 の意味合いが常に良い方向に作用
していて、気持ち良くストーリーを楽しめたものでした。
自身が先ず強くなければ、他者を救うことなど出来ない。
自分自身に誇れるだけの強さがあってこそ、初めて他者をも思い遣れる
・・・ このように受け取れる、情を感じられる話が多かったからです。

しかし、自己抑制の利き過ぎる玄奘三蔵には、この教えは、少なくとも
「 師の最後の言葉 」 といった深刻な場面では、伝えられるべきでは
なかったのではないか?という気がしてなりません。
己の強さに拘泥するあまり、相手の好意に応えられないシーンも徐々に
出始め、続編のリロードまで来ると、最早、意地っ張り以外の何物でも
なくなって、「 強さ 」 は、寧ろ無慈悲に近いものに変わり果て、「 弱さ 」
を理由に人を見捨てる、といった言動にまで繋がってゆきました。


・・・ ところで、もう一人、「 強くなりなさい 」 と、同じような台詞を口にした
者がいました。


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八戒が、孤児院で暮らす捻くれかかっていた子供に言った台詞です。
( 第37話 『 Taciturnity 閉ざされた微笑 』 )
しかし、この場合、後に続く言葉が、

「 強くなりなさい。
現状を嘆いて、拗ねるだけでは、何も変わりませんよ。」

ですので、本当に物理的に 「 強く 」 というよりは、強靭な精神力を促し、
幼児じみた振る舞いをするな、と教えたかったようです。

言い聞かされた子供は、妖怪を街に引き込んでしまうという大変な過ち
を犯しているのですが、このあと、一つ頷 (うなず) いただけで、簡単に
赦されており、攻め込んで来た妖怪の始末も、八戒に優しく引き取って
もらっています。

子供に本気で強さを求めて突き放しているのではない点から見ても、
こちらの場合も、相手に対する台詞でありながら、実は八戒の、自身に
対する戒めという意味合いが強かったのでしょう。
実際に八戒は、混乱した状況にも冷静に対応出来、辛抱強く解決方法
を模索しようとする性格を持ち合わせています。

しかし、厄介なことに彼もまた、自己抑制が強過ぎるタイプです。
確かに他人に八つ当たりすることは無かったようですが、自己抑制が
自己抑制に留まり切らずに、自己犠牲にまで駆り立てられることが多く、
破滅願望がぶり返しているのではないか、と疑うシーンもしばしば ・・・。

もう~! 2人とも、その教えだの信念だのを、悟浄にでも引き渡して
しまった方が良いのでは? ・・・ と思って見ていたんです。本当は!
彼なら多分、その戒めを、もっと柔軟に適用する術を知っているでしょう
からね。
 
 
 
 
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( 自分の育った孤児院の子供を庇って、妖怪の集団と闘っていた八戒
だが、敵の多さに気を取られていた隙に、子供が襲われそうになる。
あわやというところで、悟浄の鎖付き錫杖が割り込んで子供が救われ、
振り返れば、いつもの面々が揃って立っている。
どうやら、単独行動を取っている八戒を、それとなく見守っていたらしい
のだが、この3人にはどうしても、素直に 「 お前を心配して 」 という台詞
が吐けないらしく ・・・。 )

八戒 「 悟浄!皆さん!」
悟浄 「 まいったねぇ、夜風に当たろうと外に出たら、
     偶然、こんなイベントに出くわしちまった。」
悟空 「 俺は夜食を探してただけ。」
三蔵 「 煙草が切れた。」

     - 幻想魔伝 最遊記
         第37話 『 Taciturnity 閉ざされた微笑 』 -


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相変わらず、素直になれない三蔵法師様御一行のようですね。
この場面に限らず、心配したをしたと言えないのが、彼らの 「 売り 」 で
でもあるかのようです。
こういう痩せ我慢、意地っ張り、強がりが、随所に登場するところが、この
作品全体の持ち味と言えば持ち味なのでしょう。

また、この人の場合、500年前から、同じような台詞で助っ人に現れる
癖があったようです。


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「 何だよ、面白そうなことになってんじゃん!俺も混ぜろや!」

( 第41話 『 Collage 静かなる波紋 』 )
・・・ って、似ていますよね♪
喧嘩や戦闘をイベントに見立てて、自分が面白いと感じたから参加する
のだと主張する言い訳が、500年前の 捲簾 / 天蓬 時代と少しも変わって
いません^^

・・・ もっとも八戒だけは例外らしく、行方不明になっていた悟空が戻った
( 結果的に偽者であったのだが ) と思い、安堵した際の台詞は、
「 悟空!? 無事だったんですね!あぁ!良かったぁ ・・・、
あんまり心配を掛けないで下さい!」
でした。
( 第11話 『 Tragic Revenge 笑う死神 』 )
照れも気負いもクソ食らえで、気持ちのままを言葉にしています。


関連項目 : 「 手を貸そうか?」 
 
 
 
 
( 人を信じ過ぎるな、という仲間の忠告に逆らって、人参果の化身の罠に
掛かり、身体に変調を起こす中、自身の大量クローンに襲われ苦戦する
悟空のところに、見放した筈の三蔵たちが引き返して来て ・・・。)

三蔵 「 ったく ・・・、馬鹿をこんなに増やしやがって!」

( クローンの劣勢を訝る人参果に )

三蔵 「 なめるな、どんなに物真似しても所詮は果物。
     俺達の知ってる孫悟空という奴はな、・・・ もっと馬鹿だ!」

     - 幻想魔伝 最遊記
         第13話 『 Crude Counterfeit 死を呼ぶ果実 』 -


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折角、引き返して来たにも関わらず、何とも有り難くない啖呵ばかりで、
敵に聞かせたいのだか、悟空への嫌味だかも分からなくなっている程
ですが、元々本当に見捨てたと言う訳でも何でもなく、そもそも悟空を
止めずに行かせてしまった経緯が、

三蔵 「 何を言ったところで無駄だろう。
     自分自身の目で確かめる。
     そうしなけりゃ分からんこともある。」

であったので、実は、ずっと見守っていたということになります。

まぁそうでなくとも、「 俺達の知ってる孫悟空という奴はな!」 などという
言い方をしている訳ですから、通常それに続く言葉といったら、
「 もっと強い!」 か何かですよね。
出だしだって、「 なめるな!」 でしたし。
ある種の根強い信頼は、何を言おうと言うまいと、常に保ち続けていると
いう風に見受けられます。
それでも、わざわざ行かせてみたり、足を止めて待ってみたり、危ない
と知って引き返したりした自分の甘さに照れていたであろう三蔵には、
素直な評価が出来ず、咄嗟に言葉を置き替えてしまったようです。

最後のジープでの移動シーンで、反省したらしい悟空が謝る様子が
出てきますが、まぁ、このメンバーですから、根に持つタイプの者は
いませんし、三蔵にしても悟浄にしても、最初から口で言っている程には
悪く思ってもいなかったのでしょう、簡単に丸く治まってしまいました。

悟空 「 なぁ三蔵 ・・・ 」
三蔵 「 何だ?」
悟空 「 ごめん ・・・ 」
三蔵 「 何で謝る?」
悟空 「 だって、俺、馬鹿だから。」
三蔵 「 気にするな。馬鹿はお前に限ったことじゃない。」


っていうか~、この面々で旅行をしていて、悟空までが捻くれた考え方
をし始めたら、もう救いようの無い状態になってしまうのでは? ・・・ と、
いう気がしなくなくなくもありませんが! ( ← はっきり言えよっ!)

それは兎も角、やはりこれも、初回シリーズ限定 (?) の、三蔵法師が、
多少は精神指導者らしい面を持ち合わせていたことを示した、貴重な
エピソードかも知れません。
後のシリーズでは、最早や指導どころか、気遣う言葉すら無く、嫌なら
失せろとばかりに、ただただ使命の達成を目指していたように思います。
 

 
 
( 復讐のために襲って来た妖怪に対して、既に戦意を喪失しており、自身
の眼球を抉 (えぐ) って与えようと、目に指を入れていた八戒を、上空から
飛び降り、押し潰すようにして組み伏せた悟空の台詞。 )

悟空 「 やめろよぉ!」
悟空 「 目 ・・・ 目は?」

( 八戒が目を開けて、眼球の無事が確認されると、ひとコマだけ
安堵の笑み。そのあと、直ぐに怒り出して )

悟空 「 何でこんなこと、すんだよぅ?
     俺さっき、綺麗な目だと思ったんだぞっ!」

     - 幻想魔伝 最遊記
         第16話 『 Be There 生者への讃歌 』 -


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はい!、別に名言でも名台詞でも何でもありません。
一つ前に悟浄の回想部分を挙げたのですが、それがこの場面の少し
前の話になります。( http://akira1.blog.shinobi.jp/Entry/274/
それに続くこの部分に、原作との大きな違いがあるのですが、前回の
回想部分については、その後の展開が、こちらの TV版 になることを
踏まえて書いてしまったので、気絶する前の表情に 「 笑った 」 と感じ
たといったエピソードを取り上げていました。

原作でも、「 笑った 」 と感じた部分そのものは、同じです。
ただ、「 外伝 」 の一部を、彼らの出合いとして巧く利用していたアニメ
版と違って、生まれ変わりに、そう大した意味がある訳でもないことと、
原作には、清一色の復讐の一件に決着を付けた八戒に、悟浄が冗談
とも本音とも測りかねる 「 助けた理由 」 を披露するシーンがあるため、
前回の解釈は、原作とは随分違ったものであったろうと思いました。

それで、アニメ版ベースですよ! ・・・ と、改めて言いたかっただけです。

アニメ版の、この悟空の笑顔が意味するものが、その違いの部分。
この部分の差は、全体を通しても、原作とアニメ版の最も大きな違いの
一つとなっています。

詳しくは、別項を読んで下さい。
http://akira1.blog.shinobi.jp/Entry/282/
 
 
 
 
( 悟浄が、2話に亘って自分の視点から、4人の出会いの経緯を語った
回想の中で、倒れていた八戒を発見する場面。
生死を確かめるため蹴ってみたところ、一瞬眼を開けた八戒が、自分に
向かって笑いかけたような錯覚に陥り、持っていた上着を落としてしまう
くらいに驚く。)

悟浄 ( ナレーション ) 「 そいつは俺を見て笑った気がした ・・・。」

     - 幻想魔伝 最遊記
         第15話 『 Fated Guys 紅 (あか) の呪縛 』 -


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瀕死の重傷を負って、自分でも死ぬものと覚悟を決めて倒れこんで
いたらしい八戒 ( その時点で悟能 ) が、蹴られたショックで一瞬眼を
開けたということらしいので、勿論本当に笑った訳ではありません。
相手を確認しようとしたものの、直ぐにまた意識が遠退いて、そのまま
眼を閉じてしまった様子が、自分を見て、眼を細めた ( 笑いの表情に
見えた )、という事のようで、通常であれば、別段何という程のことでも
無かったはずでした。

しかしこの場合には、悟浄の遠い記憶の底にあった、しょっちゅう微笑み
を浮かべていた男の懐かしい姿が、揺振り起こされてしまったようです。
その感覚が、思わず上着を取り落としてしまうくらいに、大きな衝撃で
あったのでしょう。


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結局悟浄は、自分でも理由の分からないままに、男を家に連れ帰り、
着替えさせ、自分のベットを明け渡して寝かせ、医者にも診せた挙句、
ひと月、外出もせずに男の面倒を見続けます。

もっとも、悟浄の場合、八戒の意識が戻るまでの一週間、禁煙を強い
られたのが、一番堪 (こた) えていたようでしたが ・・・^^
それでも、八戒が目を覚ました際、早速吸おうとしてくわえかけた煙草は
思い直して諦めています。
余程大切なものを見付けたらしいのですが、ひと足先に別口で、悟空が
果たしていた再会の時ほどには、ピンと来てはいなかった様子でした。

やがて八戒が半身を起こしていられるようになると、暇つぶしに2人で
始めたカードゲームで、プロのギャンブラーを自認する悟浄が、為す術
無く簡単に負かされ続けてしまいます。
しかし、それにも遠い記憶に残る、名うてのストラテジストの姿を感じた
ものか、意外にあっさりと相手が格上であることを認めてしまうのでした。
 
 
 
 
新着情報
( このブログ以外の場所に置いており、下欄の 「 最新記事 」 に載らない内容です )

「生存者」 ~ 蛙灰皿秘話 ~
 2008/11/11

「憐情」
 2008/10/16

「行くな!」君去りし後裏返し編
 2008/09/21

「風車」
 2008/09/04

「贈物」
 2008/08/27


 ご訪問ありがとうございます。


 ここには、最遊記についての

 エッセイ、その他の雑文を

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