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最遊記を追い駆けていて、一番嫌なところは、連載が長期に渡っている
ため、キャラクタの設定というような根本部分にまで徐々に変質が起こり
始めているという点です。

元々お世辞にも明るいとは言い難い作品ではあったものの、主人公4人
の間の思い遣りの深さと、随所に出てくる4人のすっ呆けた性格 ( 褒め
て言うなら”大らかさ” ) が救いとなって、何とか正視に堪えられる位置
に留まっていたものが、最近ではどんどん陰惨になってゆくようで、当初
に感じた爽快感も最早や感じ難いという状況にまで来ています。

カミサマのラストに疑問を持ち、更にヘイゼルの登場で、三蔵の人格に
信頼が置けなくなった頃、新たに外伝に興味を惹かれ、本編を一旦放り
出す形でそちらに夢中になっていました。
現世編に繋ぐ必要性から、悲劇に終わると分かっていても尚、妖怪で
ある3人が存在自体を否定気味に描かれ出した現世編とは違って、
上級神の一人として描かれる金蝉と、彼の対等な友人として登場する
高級軍人たる天蓬、その繋がりで交流を持つ4人が、その設定ゆえに
現世編の持つ陰鬱な背景無しに暴れ回るのが痛快な気がしました。

折角の空想物語なのですから、周囲の蔑みにゴマメが歯軋りをすると
いった種類の抵抗をするのでなく、訳の分かった一角の人物として大暴
れして、華々しく散ってゆく姿を見たいと思ったものです。

そうすれば、正編・リロードという現世編で、当初 「 人間だとか妖怪だ
とか、そんなことには捉われない。」 と自分の意志に忠実であった3人が、
済し崩しに卑屈になり矮小化して、人としても妖怪としても受け容れられ
なくなった世界に疎外感を感じ始める ・・・ などという、
最初の彼らの生き様に惚れ込んで読者になったファンの気持ちをどう
してくれるんだ?とまで思う手酷い物語の変貌にも、多少の意趣返しが
出来るような気になっていたのです。

ところが、その肝心の外伝が、第3巻に至って、いきなりの天蓬と捲簾の
地位・身分設定の格下げです!!
元帥位で僅か十数名の小隊の副官とは、どういう立場なのでしょうね?
これでは物語の整合性すら保てていないではありませんか!
2巻の怪獣退治に出撃した際の天蓬の指揮振り、部下達の動きとも
大きく矛盾するこの設定には、流石にがっかりしてしまいました。
それ以外のストーリーの展開が未だに気に入っているだけに、非常に
惜しい気がします。

いや ・・・。
惜しいというより、この作者が、時々こういう気紛れを起こすのに、正直
少々疲れてもきました。
これまでも経文の奪還が場面によって大きな目的になったりならなかっ
たりとか、「 長く困難な旅の果てに辿り着くはずの吠登城 」 から、紅孩児
たちがしょっちゅう日帰りで攻撃に訪れる ・・・ 等々、
些細な ( かな?) 矛盾は多かったのですが、それはこの際どうでも
良いことでした。

ただ、「 この雰囲気が好きで ・・・ 」 と追い駆けていた物語の根本設定
をしょっちゅうコロコロと変更されると、感情を逆撫でされる気がします。
何を変えようとこれだけは変わって欲しくないものというのは、あって
然るべきだと思うんですがね。


ああ ・・・、そうそう、感情を逆撫でされるといえば、同じような感覚で、もう
一つ、最遊記に不満を持っていましたっけ ・・・。
あちこちに挿入されるカットにも、必要以上に陰惨なものが多いことにも
不満を感じていたのでした。
血糊シリーズなんてのは、全く構わないんです。
この作品の怖さは、わたしが最も悲惨だと感じるカットの大半が楽しげに
笑っているシーンであるという悪趣味な特徴。
何だそりゃ、作者はサディストか?と思った時には、当初そうでもなかった
ということもあって、相当先の方まで読み進んでおり、どっぷり浸り込んで
しまった後でした。
そこの所がまた憎たらしかったんですよね。


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最低最悪だったのは、↑ この悟能と花喃の零れるような笑顔。
原作の口絵として載せられていた画像です。
花喃が直後に拉致され死に追い遣られ、生き残る悟能には死を選んだ
本人より遥かに大きな苦悩が齎されると分かっている、このカップルの
そんな未来を知り得ぬある日の幸せそうなスナップ ・・・ これを気持ち
良いと感じる人なんているでしょうか?

あと、小説版のCDドラマに付いて来たブックレットの絵も、ご同様で、
弟と同じような姿でジープを肩に乗せ、幸せそうに微笑む花喃でした。
( まぁ、これはドラマの中で、魔鏡の残した影響で花喃がジープに悟能
を託しに戻ったということになってはいるのですが ・・・。 ← つか、本当
にそれが目的なら悟浄に頼めって!!)
この画像にも随分だという気がしたものです。

そして、最近ではWORDの付録となった外伝3巻の掛け替えカバー。
笑っている時が、最強 ・・・ いや最凶 ・・・ ってのがお得意な作者の面目
躍如たる陰惨な内容で、見ている者に悍ましい一撃を与える作品です。
珍しく金蝉をも含めた4人が穏やかに微笑む表表紙と、振り返る悟空の
姿を描いた裏表紙 ・・・ という取り合わせ。
振り返った悟空の目に映ったのは、散り行く桜の花びらのみ。
最早そこには、微笑みかけてくれる仲間の姿はありません。
そりゃ、結局そういうことにはなるんだろうけれど、何で殊更にそういう絵
ばかり書くかなぁ~~、この作者はっ!!
( ̄_ ̄|||) どよ~ん
 
 
 
 
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「生存者」 ~ 蛙灰皿秘話 ~
 2008/11/11

「憐情」
 2008/10/16

「行くな!」君去りし後裏返し編
 2008/09/21

「風車」
 2008/09/04

「贈物」
 2008/08/27


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